基本的な使い方

MIDASはブラウザで動作する探索的データ分析ツールです。インストール不要ですぐに使い始められます。

チュートリアル:Irisデータセットの探索的データ分析

1. サンプルデータを開く

  1. MIDASを開くと、ランチャー画面が表示されます
  2. "Sample Data" セクションから Iris データセットをクリックします
  3. プロジェクト画面が開きます

MIDASのランチャー画面でSample DataセクションからIrisデータセットを選択する様子

Irisデータセットは、3種類のアヤメ(iris)の花びらと萼片の測定データです(150行×5列)。

2. データを確認する

3つのタブが自動的に開きます:

  • Data Table(左):表形式でデータの内容を表示します
  • Statistics(右上):データセット全体の統計情報です
  • Selected Rows(右下):選択した行の詳細です

実際の画面を見る

クリックしてMIDASアプリケーションを起動

各列の上部には、データ型(float64、stringなど)と測定尺度(interval、nominalなど)が表示されます。列の右端にあるボタンをクリックすると、その列でソートできます。

MIDASはデータを読み込む際、自動的にデータ型と測定尺度を推論します。測定尺度は統計分析やグラフ作成で重要な役割を果たします。詳しくはデータの準備と読み込みをご覧ください。

3. 基本統計量を見る

データの概要を把握するため、基本統計量を確認してみましょう。

  1. Data Tableタブで列名をクリックします(例:sepal_length
  2. 右上のStatisticsタブに統計量が自動的に表示されます

Statisticsタブに表示されたsepal_length列の基本統計量:平均、中央値、標準偏差などの数値サマリー

表示される統計量:

  • Valid values: 有効なデータ件数
  • Missing values: 欠損値の数
  • Mode: 最頻値
  • Min: 最小値
  • Max: 最大値
  • Median: 中央値
  • Mean: 平均値
  • Std Dev: 標準偏差

ヒストグラムと密度曲線も表示され、データの分布を視覚的に確認できます。

Statisticsタブに表示されたヒストグラムと密度曲線:sepal_lengthのデータ分布を可視化

ヒストグラムから行を選択:

ヒストグラムのバーをクリックすると、その範囲に該当する行が選択されます。右下のSelected Rowsタブに詳細が表示されます。

選択した行のデータを詳しく確認したり、特定の範囲のデータだけを分析したりできます。

Selected Rowsタブに表示された選択行の詳細:ヒストグラムで選択した範囲の行データが表形式で表示

2列を選択して散布図を表示する:

  1. sepal_lengthが選択された状態で、Ctrl/Cmdキーを押しながらsepal_widthをクリックします
  2. Statisticsタブをスクロールすると、2つの列の散布図が表示されます

Statisticsタブに自動表示された散布図:sepal_lengthとsepal_widthの相関を可視化、相関係数も表示

相関係数(r値)も表示されます。

4. グラフを作成する

データを可視化してパターンを探してみましょう。

散布図を作成

  1. 上部のメニューバーから AnalysisGraph Builder... を選択
  2. Scatter Plot ボタンをクリック
  3. ドロップダウンから以下を選択:
    • X-Axis: sepal_length (interval)(萼片の長さ)
    • Y-Axis: sepal_width (interval)(萼片の幅)
    • Color (Optional): species (nominal)(アヤメの種類)
  4. 散布図が表示され、種類ごとに色分けされます

Graph Builderで作成した散布図:sepal_length×sepal_widthの関係をspeciesごとに色分けして可視化

種類ごとにデータが異なる領域に集まっていることが確認できます。

詳しくはグラフの作成高度なグラフ作成をご覧ください。

5. プロジェクトを保存する

MIDASでは、作業内容を2つの方法で保存できます。

ブラウザに保存する

  1. FileSave to Browser を選択(またはCtrl/Cmd+S)
  2. プロジェクトが自動的にブラウザに保存されます

次回MIDASを開くと、ランチャー画面の「Quick Access」セクションに保存したプロジェクトが表示され、すぐに再開できます。

ファイルとしてエクスポートする

  1. FileExport Project... を選択(またはCtrl/Cmd+Shift+S)
  2. ファイル名を確認・編集(デフォルトはプロジェクト名)
  3. Save をクリック
  4. プロジェクトファイル(.mds形式)がダウンロードされます

エクスポートしたファイルを開く

  1. MIDASのランチャー画面で「Open Project File」セクションの Choose File をクリック
  2. 保存した .mds ファイルを選択
  3. プロジェクトが読み込まれ、保存時の状態が復元されます

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